肺がん

肺がんというとタバコを吸う人がなるというイメージがあります。確かにタバコを吸う人は、吸わない人に比べて多いです。しかし「私はタバコを吸った事がないから大丈夫だ」と思うのは危険です。なぜならタバコを吸わない人だって、肺がんになるからです。しかも肺がんは、転移しやすい癌ですので、とにかく早期発見が大切なのです。

肺がんの分類法

肺がんの分類法には、発生する部位による分類と、組織型による分類、それに病期(ステージ)による分類があります。

⚪︎発生部位による分類

肺がんは発生する部位によって2種類に分けられます。一つは「肺門型」。もう一つが「肺野型」と言います。

・肺門型
肺門型は肺の入り口付近、つまり太い気管支の辺りに出来る癌の事を言います。タバコをよく吸う人に多く見られます。肺門型は単純胸部X線検査では発見しづらいです。その理由は骨や心臓の影になりやすいからです。肺門型は早い時期から、せき、痰、血痰などの自覚症状が出やすいです。

・肺野型
一方、肺野型の癌は肺の奥の方、つまり細気管支や肺胞に出来る癌の事を言います。ここに出来る癌は、タバコを吸わない人でも出来やすい癌です。肺野型は単純胸部X線検査でも写りやすい癌です。自覚症状は出にくい癌と言われております。

⚪︎組織型による分類

この組織型は、まず大きく2つに分類されます。それが「小細胞がん」と「非小細胞がん」です。このどっちかに分類する事によって、肺がんの治療方法も変わって来るので、まず「小細胞がん」なのか、「非小細胞がん」なのかを見極めます。そして「非細胞がん」は更に腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんの3つに分かれます。

・小細胞が
小細胞癌は、肺門部に出来やすい癌でタバコを吸う男性に多く見られます。
肺がん全体のわずか15~20%の方にしか見られません。小細胞がんは、他の非小細胞がんと比べて、細胞が小さく、しかも増殖スピードが速く転移しやすいという特徴があります。その為、がんが発見された時には、すでに他の臓器に転移していたという事も多いです。抗がん剤が非常に効きやすいという特徴があります。

・非小細胞がん
小細胞がん以外の肺がんを、非小細胞がんと言います。そして非小細胞がんは、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんの3つに分かれます。

・腺がん
肺がんの中で最も発生頻度が高いのが腺がんです。全体の約半数を占めます。そしてタバコを吸わない人でも発生しやすい肺がんであるのが特徴で、しかも女性に多いです。発生部位は、ほとんどが肺野部です。

・扁平上皮がん
これはタバコを吸う男性に多く見られる肺がんです。肺門部に出来やすいですが、肺野部にも出来ます。扁平上皮がんは、腺がんに次いで多く、全体の25~30%を占めます。

・大細胞がん
この肺がんは、増殖が速く、発見された時には既に進行している場合が多いです。肺野部に発生しやすく、肺がん全体に占める割合は数%と少ないです。

⚪︎病期(ステージ)による分類

病期とはいわゆるステージⅠ~ステージⅣに分ける分類の事です。肺がんの病期による分類は、3つの要素によって決まります。一つ目が最初に発生した腫瘍の広がり具合、2つ目がリンパ節への転移の状態、3つ目が転移の有無によって決まります。これらをTNM分類と呼びます。腫瘍の広がり具合をT、リンパ節への転移状態がN、遠隔転移の有無がM。これらのTNMの組み合わせによって、肺がんのステージが決まります。

・肺がんは転移しやすい
肺がんは転移しやすいがんです。その理由は肺にはリンパ節や血管が多く張り巡らせてるからです。だから簡単にがん細胞がリンパや血管の中に入り込み、転移しやすいのです。特に脳、肝臓、骨などに転移しやすいです。

・他のガンからの転移もしやすい
また肺は、他の部位に出来たがんが転移しやすい場所でもあります。その原因は、やはり肺には血管やリンパ節が多く張り巡らされているからです。

・肺がんの症状
肺がんの症状は肺門型と肺野型で症状の出方が違いますので、それぞれ説明致します。

・肺門型
肺の入れ口付近に出来る肺門型の肺がんは、早期の内から症状が出やすいです。例えば咳や痰、血痰などです。咳や痰なら普通の風邪でも出る症状ですので、もし2週間以上続くなら、肺がんを疑って検査してみて下さい。

・肺野型
一方、肺の奥の方に出来る肺野型の肺がんは、早期の内は症状が殆ど出ません。よって症状が出た時には、癌が広がったり、転移した状態で見つかる事が多いです。よって早期発見する為には、CTなどで検査する必要があります。